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勝ち組の傲慢、負け組のプライド

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  勝ち負けには、もちろんこだわるんですが、
  大切なのは過程です。
  結果だけなら、ジャンケンでいい。

  羽生善治
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 格差社会だとか、勝ち組、負け組とか、よく世間でよく耳にする。先日、「一命」という映画を観た。この映画はまさに勝ち組、負け組が生んだドラマだった。徳川の勝利とともに豊臣勢の武士たちは職を失う。生活に困った浪人たちの間で“狂言切腹”が流行した。それは裕福な大名屋敷に押し掛け、庭先で切腹させてほしいと願い出ると、面倒を避けたい屋敷側から職や金銭がもらえるという都合のいいゆすりだった。ところが、この武家は本当に切腹をさせるのだ。それも、浪人の所持していた竹光で。俳優の瑛太が演じる切腹のシーンは目をそむけたくなる。その後、切腹させられた武士の義理の父を演ずる市川海老蔵がこの屋敷に同じように“狂言切腹”に臨む。そして驚くべき真実を語り出すのだった・・・というストーリー。勝ち組の傲慢さと、負け組のプライドは今も昔も同じだが、近代の国家権力を握った人たちの傲慢さよりも、勝ち組の武家はよほど潔いものを感じた。


〈名言73〉



by siva1199 | 2011-10-30 15:12 | 名言365


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